ウインターカップ2021 第74回 全国高等学校バスケットボール選手権大会


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REPORT 現地レポート

完敗のなかでも生まれた光明

2021年12月23日

14年ぶりのウインターカップは苦い結果に終わってしまった――。

「SoftBank ウインターカップ 令和 3 年度 第74回全国高等学校バスケットボール選手権大会 (以下、ウインターカップ2021)」の女子 1 回戦。14年ぶりの出場となった佐久長聖だったが、38-81で明秀日立に完敗を喫した。
「自分たちの日頃の練習の悪いところが大事な試合で出てしまったり、今まで積み重ねてきたものがしっかりとした土台になっていなかったので、それがあやふやなままプレーにも出てしまって、ゲームが終わってしまいました」
キャプテンの#17朝本藍はゲームをそう振り返る。

序盤は食らいついていた。しかし第 1 クォーターの終盤から第 3 クォーターの中盤まで、約16分も佐久長聖は得点を取れていない。つまり第 2 クォーターは0点のまま終えているわけだ。
「(明秀日立は) 力が強くて、ボックスアウトのときに押し込まれて、なかなかリバウンドが取れませんでした。そのままシュートも決められてしまって……」
そう振り返るのは朝本選手の妹、#10彩乃である。

姉と一緒に全国大会に出られたことはうれしいことと言い、でも、だからこそ勝って終わってほしかったと妹は言う。そしてこう続ける。
<b?「チームの雰囲気が悪かったり、だらけてしまったときに、いつも声を掛けて、チームをまとめてくれていました。そこは私もこれから引き継いでいきたいです」
一方の姉は、3 年生として下級生にはっきりと「残せた」と言えるものがないと言い、むしろ最後まで「いい姿を見せられなくて申し訳なかった」とも悔やんでいる。しかし妹の言葉を聞くと、やや戸惑ったように、でもどこかホッとしたようにこう言っている。
「姉妹として全国大会に出られることはなかなかないし、バスケ以外でも、一緒にいた時間が多かったので、そのように私の声掛けのところを言ってくれて、自分が何か伝えられたものがあればうれしいです」

先輩から後輩へ ――。
姉から妹へ ――。

完敗のなかにも次につながる光明は、間違いなく差し込んでいる。

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