ウインターカップ2021 第74回 全国高等学校バスケットボール選手権大会


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AREA COLUMN 各都道府県紹介コラム

山梨県

2021年12月20日

山梨県では、今年度は県外との交流制限や活動時間の制限等はあったものの練習自体はガイドラインに沿って実施できていた。

ウインターカップ予選、男子1位となった日川は、インターハイ予選では決勝戦で東海大付甲府に敗退し、出場を逃している。今大会の決勝戦も同じ顔合わせとなり、日川はリベンジを期していた。出だしは互いに譲らない展開だったが、日川は早いリズムでの展開に持ち込み藤崎郁海を中心に得点を重ねていく。東海大付甲府のターンオーバーなどを逃さず日川が走り出すと19-12。ゾーンに対してもペイント中央をうまく使って崩し始める。2クォーターは果敢なオフェンスリバウンドから点差を詰める東海大付甲府に対し、日川は冷静にショートパスをつないで得点を重ねる。
3クォーターも終始拮抗して主導権の握り合いになったが、日川が終盤に抜け出す。東海大付甲府はディフェンスを変えてリズムをつかみたいところだったが、オフェンスのセットプレーが効果的に決まらない。結局、3クォーターで差をつけた日川が86-70でそのまま勝ち切った。東海大付甲府のゾーンに困惑することなく、冷静にボールを動かしたこと、勝負どころでファストブレイクが出たことが勝因と言えるだろう。
23年ぶり7回目となるウインターカップ出場を決めた日川は、小柄なチームだが堅実なディフェンスとファストブレイクでリズムを作っていく。選手間の息の合ったプレーは見応えがあり、ディフェンス、オフェンス両面において積み重ねてきた成果を感じることができた。伝統的な強豪校であり、期待されているチームである。東海大付甲府は準決勝で日本航空を100-98の僅差で下したが、インターハイに続く全国大会出場はならなかった。

一方、女子1位の日本航空は、インターハイ予選をコロナの関係で辞退を余儀なくされ悔しい思いをしている。今大会にかける思いは非常に強いものを持っていた。昨年度、長身のルース・ギフト(185センチ)を加えウインターカップ初出場。今年度もチームの結束を更に強化し、見事2年連続2度目の出場を果たした。インターハイ予選では韮崎が優勝したが、ウインターカップ予選は惜敗。次回のリベンジに燃える。
日本航空は昨年度、ナイジェリア出身のギフトを加えたが初戦敗退。今年度は多くの経験を重ね強化を図ってきており、連続出場となる今年度は爪痕を残すべく力が入っている。

決勝では日本航空がスタートダッシュに成功し、粘る韮崎を振り切った。1クォーターから日本航空はインサイドにボールを集めたり、リバウンドシュートを決めたりと10-3の好スタート。2クォーターも同様の展開で、日本航空のプットバックは止まらず。点差は最大20点にまでなる。高さに苦しんでいた韮崎だったが、3クォーターになると本来の持ち味を発揮して反撃開始。日本航空のミスを誘い、このピリオドでは14-4のランなどを含めて、点差を1ケタまで詰めることに成功した。
勝負の4クォーターでも日本航空はボールにオフェンスに集まってしまうなどして攻撃のスペースを失いがちになる。対する韮崎は3ポイントシュートも入り出して49-53と日本航空を射程圏内に捕らえた。しかし、ここからがなかなか点差が詰まらない。また、追い掛けられる日本航空も意地を見せ、フリースローやドライブなどで加点し、韮崎の逆転を阻む。残り31秒で韮崎は3点差まで詰め寄ったが、試合をひっくり返すには至らず。前半の大量得点差が最後まで響いた展開となった。日本航空はチームの特徴を最大限に生かし、勝負どころでゲームの主導権を握ることができたことが大きかった。

ベスト4には男子・青洲、日本航空、女子・甲府商、甲府昭和が勝ち上がり、ベスト8には男子・吉田、富士河口湖、甲府西、北杜、女子・都留、吉田、巨摩、富士北稜が入った。

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