滋賀県
2021年12月15日
滋賀県では、8月末から9月末まで緊急事態宣言の影響で部活動ができない状況だった。活動が再開できたのが大会1ヶ月前、そこから各チームは練習試合を充分に実施できないまま公式戦に臨むことになった。そして、ウインターカップ予選は10月24日から予定どおり実施できたが、当初は無観客での実施となった。その中で決勝のみ、チーム関係応援者50名の入場を許可し、無事大会を終えられた。
写真提供:滋賀県バスケットボール協会
男子では1位となりウインターカップ出場を決めた光泉カトリックは、インターハイ予選決勝で草津東に敗れ準優勝、全国大会にコマを進めることができなかった。今大会では1回戦から圧倒的な得点力を見せて勝ち進み、決勝はロースコアな展開となったが、勝負所でシュートを確実に決めて見事優勝を果たした。
チームの中心はキャプテンで得点力のあるポイントガードの4番岡﨑海志、チームに安定感をもたらす朝倉駿太郎、決勝の草津東戦ではシックスマンとして出場し、連続得点でチームに流れを引き寄せた北川魁人だ。インサイドの選手は下級生中心だが、粘り強いリバウンドやディフェンスでチームに貢献している。
光泉カトリックは昨年もウインターカップに出場したが、1回戦を前に選手1人の発熱が認められ、無念の棄権となった。それだけに今大会にかける意気込みはは計り知れず、決勝でも勝利への執念を感じるプレーが随所に見られた。選手たち、特に3年生は「先輩の分まで」という言葉を口にしている。
2位の草津東は、最後の最後まで光泉カトリックを苦しめたが、あと一歩及ばなかった。2年生でエースの西村宗大選手はインターハイ予選決勝で左肘脱臼骨折という大ケガを負ったが今大会で復活、準決勝では40得点の活躍を見せた。決勝では徹底マークにあい15得点に抑えられたが、3年生でキャプテンの4番河野康平の気迫あふれるディフェンスや6番雀部翔生のアウトサイドシュートで対抗した。
現在、滋賀の男子はこの2チームが全国大会出場権をかけて争う形となっている。
写真提供:滋賀県バスケットボール協会
女子では、インターハイ予選決勝で草津東に敗れ準優勝となった近江兄弟社が、ウインターカップ予選では1位となり本大会への出場権を獲得した。春の時点ではチームの中心選手の多くが故障を抱えており万全の状態ではなかった。しかし、今大会では、40分間をベンチエントリーした全員で戦うスタイルで見事優勝を果たした。
チームのエースは2年生ながらパワフルなプレーで観客を魅了し、さらに勝負強さを持つ山内愛音。その他にも2年生に力を持っている選手が多く、3ポイントシュートを得意とするガードの前川瑚香菜、高確率でミドルシュートを決め、インサイドで体を張るチームのキープレイヤーとも言える山下夏凜も注目だ。
近江兄弟社は中学でも全国レベルの強豪校だ。岸本和也コーチは中学の指導も一緒にしていて、何度も近畿大会や全国大会に出場している。
2位の草津東は、近江兄弟社と変わらないくらい選手層が厚く、特に2年生がチームの中心となって活躍するチーム。なかでも特に林田藍加は高い身体能力の持ち主で、どの試合でも高い得点力を発揮していて、今後も注目の選手だ。
滋賀の女子は、現在の上位チームの多くが下級生主体のため、来年度も拮抗した試合が増えそうだ。
写真提供:滋賀県バスケットボール協会