ウインターカップ2021 第74回 全国高等学校バスケットボール選手権大会


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群馬県

2021年12月15日

群馬県では5月の関東予選(県高校総体)と6月のインターハイ予選は無観客で開催。しかし、インターハイ終了後、他県との交流試合や県内での練習試合自粛の中止がアナウンスされ、さらには8月下旬より緊急事態宣言下での部活動禁止。各校の練習が約40日間一斉に停止された。昨年に引き続き、新型コロナウィルスが高校生のスポーツ活動に大きな影響を与えることとなった。

男子は前橋育英が12年連続16回目、女子は市前橋が2年連続19回目の出場を決めた。また、男子は関東大会で前橋育英が優勝したことにより、今回の出場枠は2校となり、決勝に進出した桐生第一もウインターカップ出場となった。前橋育英は個人の能力もさることながらチーム力が高く、各々が役割を徹底しフォア・ザ・チームの精神の下、圧倒的な力で予選突破を決めた。

昨年度同カードとなった男子決勝は両校ともウインターカップ出場権を決めた状況での試合。チャレンジャーの桐生第一が前橋育英に挑んだものの前橋育英の強さをあらためて感じさせられる内容で、結局98-78の20点差で圧倒した。
決勝の出だしこそ、桐生第一は果敢なドライブで4-0と先行。しかし、前橋育英はファストブレイクでペースをつかむと点の取り合いに。だが、桐生第一はイージーシュートを外して波に乗れない。2クォーターで一度逆転に成功したが、前橋育英は冷静に久岡が決めて桐生第一に主導権を握らせなかった。また、流れが悪くなりかける場面で、効果的に3ポイントシュートを決めたのが大きい。4クォーターには久岡賢太郎の3ポイントシュート2連発もあるなど、さらに点差が広がり20点差。一方の桐生第一はシュートが単発になり、大きな流れを引き寄せることはできなかった。10点差前後の攻防が勝敗のカギを握ったと言える。点差に関係なく、前橋育英が試合を通して落ち着いて戦った決勝だった。インターハイ8強に続き、ウインターカップでも上位進出を狙う。
7年ぶり3回目の出場となった桐生第一は平均身長が低いものの、豊富な運動量と個人スキルで決勝まで勝ち上がってきた。請舛楓の1対1も決勝では前橋育英のディフェンスに対してタフショットを強いられ、最後までイニシアチブを握ることができなかった。久しぶりの全国大会での活躍に期待したいところ。
4強には関東大会予選と同じく伊勢崎工、新島学園が入っている。新島学園は関東予選では決勝まで勝ち進んだものの、2つの全国大会予選では桐生第一に敗れた。

また、女子は市前橋が抜群の走力を武器に予選突破を決めた。決勝の桐生商戦は前半で得た大量リードを後半に追い付かれ。シーソーゲームの展開に。市前橋は終始エースの関口もえと花岡莉の大車輪の活躍と激しいディフェンスを駆使し、84-79で逃げ切った。
決勝は桐生商が好スタートを切ったが、1クォーター中盤で市前橋が捉えると桐生商は苦しいシュートが続いた。その間に市前橋は一気に加点して、29-14と大きなリードを奪う。それでも後半に望みをつないだ桐生商は堀越梨々夏らが得点を重ね、3クォーター残り5分には5点差、残り2分には1点差、そして終了間際にはついに逆転に成功する。最後の4クォーターはシーソーゲームになったが、残り2分を切って82-75と抜け出した市前橋がそのまま5点差で振り切った。

市前橋は関東新人予選では桐生商に敗れたものの、全国大会予選(インターハイ、ウインターカップ)は全て優勝を果たした。一方の桐生商はペースを上げたい場面でスローな展開になったことがブレーキに。インターハイ予選では絶対的エース堀越をケガで欠いて桐生に惜敗して8強止まりだったが、ウインターカップ予選は内山優美らが意地を見せて決勝まで勝ち上がってきた。しかし、最後まで故障が大きく影響したことは否めない。インターハイ予選で決勝に進出した市太田は準々決勝で桐生商に敗れている。その他、ベスト4には高崎商と桐生が順当に入った。

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