ウインターカップ2021 第74回 全国高等学校バスケットボール選手権大会


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山形県

2021年12月10日

コロナ禍にあって山形県は9月30日まで対外試合、合同練習等禁止で自校練習のみの活動制限を行ってきた。そのため、選手の負担軽減、感染症対策の観点からウインターカップ県予選では1日1ゲーム制を導入し、チームの完全入れ替え、入場の際の検温、手指の消毒、チェックシートの回収、移動経路等の導線確保、プレーヤー以外の不織布マスクの着用などの対策を行った。結果としてウインターカップ県予選を無事に終了することになった。
大会自体は2週にわたり実施し、1週目は施設の収容人数の関係で無観客での実施。2週目は山形県のコロナウィルス感染警報が3から2に引き下げられたこと、会場が別の施設になった関係で収容人数がクリアしたことにより、各チーム30名を上限とし、保護者の入場を可能とした。また、準々決勝戦よりYouTubeにて配信を行った。大会は男女ともにインターハイ県予選2位のチームがリベンジを果たす結果となった。

写真提供:山形県バスケットボール協会

男子を制した羽黒高校はウインターカップには4年連続5回目の出場になる。決勝戦で相まみえたのはインターハイに出場した米沢中央。インターハイ予選では後半に勢いに乗った米沢中央が羽黒を突き放し103-78で勝利している。
両チームとも準決勝ではそれぞれ山形中央、山形学院を100点ゲームで破っての決勝進出だった。新人大会では羽黒、インターハイ予選では米沢中央が優勝しており、雌雄を決することになるウインターカップ予選決勝戦。両チームとも出だしからエンジン全開、走力でぶつかり合い、攻防が目まぐるしく入れ替わる展開となった。クロスゲームを抜け出したのは羽黒。金内日向やエンフタイワン・イデルジャフランの3 ポイントシュートが精度高く決まり、前半12点のリードを奪った。
体力勝負となった後半に入り、我慢比べを制したのは羽黒高校だった。勝負どころになった第3クォーターで、米沢中央はインサイドを中心に攻め込み一時7点差まで追い詰めたが、羽黒はひたすら我慢して再び 2ケタに戻すと98-86で逃げ切った。羽黒はインターハイ県予選の反省を生かし、走る、戻る、守る、リバウンドを拾うといった基本意識の徹底的に植え付けた結果が出た。
2年生のキャプテン加藤律輝は「この試合に勝つためにこれまで頑張ってきました」と試合後に話し、選手全員が涙を流して喜びに浸った。ウインターカップではその加藤とイデルジャフランの高さを生かしたオフェンスを中心に上位進出を目指す。

写真提供:山形県バスケットボール協会

女子決勝の対戦カードは、新人大会、インターハイ県予選を制した山形商業に山形中央が挑む形となった。インターハイ予選では、終盤までもつれるシーソーゲームとなったが、勝負どころを制され、72-79で悔しい敗戦を経験した山形中央。ウインターカップ県予選には雪辱を期して臨んできている。試合が始まるとその思いが前面に出た3年生の菅和香、富樫真結を中心となって攻防でチームを牽引した。「1人に対し 5人全員で守る」という決めごとをぶれずに貫き、スピードのある相手を粘り強く複数でマーク。ゴール下では、富樫を中心にリバウンドを拾い、セカンドチャンスを与えなかったことが勝因となり67-55で優勝。山形商業を60点で抑えるという目標を掲げて練習してきたことが成果として表れた。山形中央は3年連続でウインターカップに臨むことになった。2年生の五十嵐羽琉の多彩な1on1、三井優和などインサイド活かした攻撃が持ち味。また、菅、石川楓可のアウトサイドの精度も高まってきており、男子同様、上位進出に期待がかかる。

写真提供:山形県バスケットボール協会

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