ウインターカップ2021 第74回 全国高等学校バスケットボール選手権大会


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岩手県

2021年12月8日

新型コロナウィルス感染拡大の中、昨年は感染者数0が続いていた岩手県だったが、今年度は8月12日に県独自の緊急事態宣言が発令(9月16日解除)されたことにより、各地区予選が予定されていた9月については校内での活動時間は2時間以内とし、可能な限り時間短縮を図り、他校との練習試合を控えるといった制限が課された。そのため、ウインターカップ予選が久しぶりの試合といったケースも多く見られ、ケガや障害のリスクが高くなってしまうのではないかと心配する声もあったという。
インターハイ予選までは完全無観客で開催してきたが、10月21日~24日に開催したウインターカップ県予選においては一部を緩和し、感染防止の徹底を図ることを最優先しながら、保護者の入場を認め(JBA登録選手数まで ) 開催。入場者の検温・チェックシートの確認作業などを徹底し、無事に大会を終了することができた。また入場できないファンへの対応として、最終日の男女準決勝・決勝については「YouTube」によるライブ配信を行った。

写真提供:岩手県バスケットボール協会

そうして整えられたウインターカップ予選、男子決勝では、第2シードの一関工業が2大会ぶり4回目の優勝を決めた。決勝戦は第1シードの盛岡市立との対戦となった。高身長の選手がいない中で、一関工業は髙橋洸成、小沢匠吾、千葉洋哉らがアウトサイドからのシュートを高確率で沈め、終始ペースを握りながら試合を進めた。盛岡市立の中心選手である佐々木響也、高さのある齊藤虎鉄らをチームディフェンスで上手くカバーし、新人大会、インターハイ予選ともに敗退していた相手にリベンジを果たした。

3位の盛岡南、黒沢尻工業は4月から指導者が変更になり、短い期間ではあったが3年生最後の大会に向けてチーム力を向上させ今大会へと挑んだが、わずかに及ばなかった。新人大会、インターハイ予選、そしてウインターカップ予選と県内ベスト4は常にこの4チームが占めていた。
一関工業はディフェンスを始め豊富な運動量とスピード、シュート力を兼ね備えた選手が多く、決勝戦でもチームディフェンスでカバーを徹底し守り切った。ウインターカップに向け、さらなるシュート力アップとチームワークを高めて上位進出を目指したい。

写真提供:岩手県バスケットボール協会

女子のウインターカップ予選は、第1シードの盛岡白百合学園が3大会連続24回目の優勝を決めた。決勝戦の相手は 8 シードから勝ち上がった一関学院となった。試合開始からリズムをつかんだ一関学院が第1クォーターをリードして終えたが、第2クォーターから盛岡白百合が徐々に巻き返し、佐藤実花、長山叶愛を中心に逆転すると、2年生・山田杏美の3ポイントシュートが随所で決まり試合の主導権を握った。その後も盛岡白百合のドライブ、3ポイントシュートなどによって、ゲームの主導権を渡さぬまま試合終了となった。

インターハイ県予選では盛岡白百合、盛岡市立、福岡、盛岡第三がベスト4。一関学院は新人大会では決勝まで進んだが、インターハイ予選では準々決勝で盛岡第三に接戦で敗れ悔しさを味わった。ウインターカップ予選では盛岡白百合には及ばなかったものの、第2シードの盛岡市立を破っての決勝進出となった。3位の一関第一、水沢はともに進学校でありチームの中心であった3年生がすでに引退している。1、2年生の新チームで挑んだ大会であったが、厳しい試合を勝ち上がりベスト4まで進出を果たした。新人大会、来年度に向けての活躍に期待できる。
盛岡白百合は、ここ数年は戦力が安定しており県内では負けていない。コロナ禍で東北ブロック大会が中止になるなど、上位大会の経験が不足しているものの3年生にとっては最後の大会。インターハイ初戦で1点差で敗れた悔しさを晴らすためにも、さらなるチーム力アップを果たし、佐藤、長山らを中心にチームの目標でもある『ただ一つ! 全国大会ベスト16以上!』を達成したい。

写真提供:岩手県バスケットボール協会

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