ウインターカップ2021 第74回 全国高等学校バスケットボール選手権大会


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REPORT 現地レポート

仙台大学附属明成に立ち向かった金沢のキーワードは『つなぐ』

2021年12月27日

「やりたいことはできたのですが、フィニッシュが入らなかったこと。また、ペイント内は阻止しようと話をしていたのですが、力強く入られてしまい、そこは止めようがなかったというのが正直な気持ちです」

「SoftBank ウインターカップ2021 令和 3 年度 第74回全国高等学校バスケットボール選手権大会」の男子準々決勝、前回覇者で今大会でも優勝候補に挙げられる仙台大学附属明成と対戦した金沢。指揮を執る大舘慶徳コーチは、50-88で敗れ、メディアの前で敗因を語ったが、その表情はどこか晴れやかだった。

「(高校 3 年間で) 仙台大学附属明成と試合をすることを目標としていて、最後にチャンスが回ってきた」(#5 前田大河) という対戦。第 1 クォーターでいきなり 9-27と大差を付けられたが、その後も金沢は、ひるむことなく、40分間を果敢に攻め、アグレッシブなディフェンスも披露した。

「試合前から40分間を通して金沢のバスケットを貫こうということは話をしていて、自分自身もチームも、それは最後まで貫き通すことができました」
 こう語ったのはこの試合23得点・8 リバウンドを挙げた前田。「エースとして任せられているので、自分がリングにアタックする姿を見せることで、チームを活気づけようと意識していました」と続けた。

 2 大会連続出場となった金沢は、昨年から『つなぐ』をテーマとしている。

「この試合が終わりではなくて、新たな金沢高校のスタート。新しい扉を開いたというような位置付けです。昨年もつなぐというキーワードで、当時、『もう一回、(全国大会に) 帰ってこよう』と話をしました。今回の試合でも、来年、再来年へとつないでいきたいという思いから、『前から行こう、やっていたことをやろう』という確認しました」と大舘コーチ。
 そのため、「やってきたことしか表現できない」と本来のスタイルである積極的にディフェンスで前から当たるバスケットで王者に挑んだのだ。

 夏は石川県予選で敗れてインターハイ出場は逃したが、見事にリベンジを果たしてウインターカップ出場。さらにはメインコートにもたどり着き、大会を通して 4 試合を戦った。
 そのチームを気迫あるプレーで引っ張り、来年以降へと『つなげた』3 年生たちに、指揮官は、最後にねぎらいの言葉を送った。

「今の 3 年生はメンバーが集まり、勝負の年という位置付けでした。最後にここまで来ることができ、新しい扉を開いてくれて感謝しています。次につなげることができたのは 3 年生の存在感。何とか来年ももう一度この場所に戻ってきたいと思います」

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