鹿児島県
2021年12月8日
鹿児島県のウインターカップ予選は男女ともにれいめいが1位となり、県として初めてのウインターカップ“アベック出場”となった。男子は5年ぶり14回目、女子は初めての出場となる。
写真提供:鹿児島県バスケットボール協会
男子のれいめいは新人大会の優勝チームで、今年度の県内をリードする立場であった。しかし、校内でコロナウイルス感染症生徒が確認されたことにより全競技種目の高校総体出場を辞退したために、インターハイ予選を棄権することとなってしまった。そのためウインターカップ予選はノーシードでからの出場で、3年生を中心に並々ならぬ思いで臨んだ。
決勝戦の相手は夏のインターハイで県代表となった川内。全国大会の敗戦の悔しさをウインターカップに出場して晴らそうとの意気込みで勝ち上がったチームだ。両校による決勝戦は終始れいめいがリードする展開ながら、川内は3年生の東後藤優志郎の意地のプレイで延長戦にもち込む大熱戦。最後はわずかに95-91でれいめいが上回った。
インターハイ予選で2位につけた池田は、ウインターカップ予選では第2シードで出場したが、優勝したれいめいに準々決勝で惜敗。しかし下級生主体で今大会を戦い経験も積んでおり、来年以降の新チームでの大会では優勝候補と目される。
写真提供:鹿児島県バスケットボール協会
女子1位のれいめいは、中高一貫の同校にあって中学時代に全九州総体での準優勝,ジュニアウインターカップでの全国ベスト8を経験したメンバーが3年生として活躍してきた。中学時代の主力は県外の強豪チームに進学しているが、残った選手たちと松永真至人監督が一緒になって懸命にチームを作ってきた。
県新人戦では準優勝して高校総体出場を目指していたが、男子チーム同様の理由により同大会の県予選を辞退。その分今回のウインターカップにかける思いはとても強いものがあった。決勝の相手は新人戦決勝と同じ鹿児島女子。1、2年生中心ながらスピードを生かしてどんどん走り、ディフェンスもタイトなマンツーマンを敷く速攻堅守の好チームだ。試合はどちらもペースを握らせない一進一退の攻防が繰り広げられたが、最後はれいめいが振り切ってウインターカップ初出場を決めた。
惜しくも敗れた鹿児島女子は若いチームで今後が楽しみである。また、準決勝で鹿児島女子のスピードに対応できず3位にとどまった鹿児島純心女子も、多くの県選抜選手を擁して優勝を狙うチームだった。一方、れいめいと準決勝で戦って敗れた鹿児島は、準々決勝で第1シードの鹿屋女子を接戦の末撃破した後、同日の準決勝では力が残っていなかったが、3年生の頑張りが光るチームだった。
写真提供:鹿児島県バスケットボール協会
ウインターカップに臨む男子のれいめいは各年代の県の選抜選手も多く在籍し、部員の多くが寮生活をしている。サイズもシュート力も兼ね備えた選手が多く、チームの支えである3年生の君野碧、高城大和、プライス叙珠亜を中心に、力のある下級生が5年ぶりのウインターカップの舞台でいかに勢いに乗れるかが上位進出のカギを握っている。
予選のときと同じようにペイント内の攻防で主導権を握り、速攻とアウトサイドシュートで相手を突き放す展開を目指す。女子バスケットボール部もウインターカップ初出場を決めており、アベック出場に校内は盛り上がっている。
女子のれいめいは、チームに高身長者はいないものの、フィジカルの強さやスピードを生かした攻守を展開する。オフェンスは一人一人の1対1の能力が高く,どんどんリングに向かっていく。シュート後のオフェンス・リバウンドへも果敢に飛び込み,常に虎視眈々とチャンスを狙っている。また、5人すべてが高確率で外角のシュートを決める力を持っているところも強みである。
ディフェンスもマンツーマン、ゾーンをハーフやオールで使い分け、カメレオンのように変化していく。バスケットIQが高く相手の狙いを瞬時に察知し対応する力に長けている。