ウインターカップ2021 第74回 全国高等学校バスケットボール選手権大会


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島根県

2021年11月19日

 今シーズンのB.LEAGUEにおいて、11月17日現在、西地区2位と躍進を続けている島根スサノオマジック。山陰地方にある島根県は、スポーツで大きな注目を浴びることこそ少ないが、実はかねてよりバスケットが盛んな土地だった。「ミニバスケットボールの発祥の地」とも呼ばれ、高校バスケットでは松江工業がインターハイを制したこともある。女子の安来も同大会で決勝戦まで勝ち上がった歴史がある。
 そんな島根県において、今年度の高校バスケットシーンは例年になく熱かったようだ。

写真提供:島根県バスケットボール協会

 男子は松江西、出雲北陵、松江東、そして松江工業がウインターカップをかけた島根県予選のベスト4に進出。松江工業は前記のとおり、1960年代、あの能代工業(現・能代科学技術)がまだインターハイを制する以前に、その頂点に立っている。近年はなかなか県ベスト4にも進めていなかったが、ウインターカップ島根県予選では5年ぶりにベスト4に入っている。またウインターカップ2020に出場した松江東は2年連続の出場を目指したが、準決勝で出雲北陵に7点差という僅差で敗れている。
 決勝戦は松江西と出雲北陵の対戦。松江西は新人戦、インターハイ予選のそれぞれ決勝戦で出雲北陵に敗れている。一方の出雲北陵はその2大会こそ勝っているが、前年のウインターカップ予選では松江西に敗れている。代こそ違えども、ともに打ち破りたいライバル同士である。結果は松江西が85-77で勝利。4年ぶりのウインターカップ出場を果たした。

写真提供:島根県バスケットボール協会

 女子は松徳学院と松江商業、明誠、松江東がベスト4に名を連ねた。松江東は1,2年生だけで臨み、準決勝まで勝ち上がったことは今後の大きな財産となるだろう。明誠は準決勝で松徳学院と対戦し、わずか3点差で敗れている。力の差はけっして大きくない。
 決勝戦は2年連続のウインターカップ出場を目指す松徳学院と、その松徳学院がウインターカップに出場する前年まで13年連続で同大会に出場していた松江商業との対戦。第3クォーターを終えて、松徳学院の1点リード。勝負は最終クォーターに持ち込まれたが、そこで力を発揮したのは松徳学院だった。結果として8点差で松江商業を下し、2年連続のウインターカップ出場を決めている。

写真提供:島根県バスケットボール協会

 多くの都道府県同様、新型コロナウィルスの影響で9月は対外試合が禁止され、練習時間にも制限が設けられていた。ゲーム形式の練習さえできない状況だったところもある。ただウインターカップ島根県予選は、当初の無観客開催から、感染症対策を徹底し、かつ選手の家族に限って観戦できる形となったのは、多くの関係者の尽力によるものだろう。

 ウインターカップ2020では男女ともに1回戦で敗れた島根県勢。しかし今大会は、島根スサノオマジックのように躍動し、ひとつでも多く勝ち進みたい。

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