ウインターカップ2021 第74回 全国高等学校バスケットボール選手権大会


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東京都

2021年12月8日

東京が持っているウインターカップ枠は男女ともに3つ (都代表枠、開催地枠、関東ブロック枠)。5~6月に行われるインターハイ予選兼ウインターカップ予選を1次予選とし、ベスト8のチームによる2次予選を11月に行っている。最終的に4チームで決勝リーグを行うので、その中から1チームだけが脱落することとなる。

男子で決勝リーグを戦ったのは、実践学園、八王子学園八王子、國學院久我山、東海大菅生の4校。夏のインターハイでは実践学園が3戦全勝で1位通過、八王子学園八王子が2勝1敗で2位通過しているが、今回は各校が第2戦を終えた時点で八王子学園八王子が2勝、実践学園と東海大菅生が1勝1敗、國學院久我山が2敗という成績に。第2戦で東海大菅生が実践学園に100-90で勝利するアップセットがあったため、最終日を前に3位以内を確定しウインターカップの切符を手にしていたのは八王子学園八王子だけ。残り3校には、最終戦の結果次第でウインターカップ出場の可能性が残されていた。

早々にウインターカップ出場を決めた八王子学園八王子は、インサイドにンジャイ・ムハンマドゥ・ムスタファ(205㎝)がいて、外からは吉田叶貴が3ポイントシュートを射抜き、管野希一、北見凛太朗が内外バランスよく攻められるのが強み。また、ここぞというときにはディフェンスでのプレッシャーも強く、第1戦で東海大菅生に87-69、第2戦で國學院久我山に82-77で勝利し、実践学園との最終戦は気負わず臨めるという状況だった。
対する実践学園は、八王子学園八王子に勝てば通算2勝1敗でウインターカップ出場権を獲得するが、負けると通算1勝2敗となり、もう一つの最終戦、國學院久我山×東海大菅生の試合結果にかかってくる。東海大菅生が勝てば、東海大菅生が2勝1敗、國學院久我山が3敗となり実践学園は3位となるが、國學院久我山が勝てば1勝2敗で3チームが並ぶことに。その場合、得失点差で順位を決めるため、集計をしなければ分からないというドキドキの状況になるところだった。

結局、実践学園×八王子学園八王子の試合は、63-55で実践学園が勝利。前半を終え20-26と6点のビハインドを負っていた実践学園だが、3クォーターで新井翔太が2本の3ポイントシュートを含む10得点と爆発。安東直純のリング下、内山幸紀の鋭いドライブからのレイアップ、横山蒼太のリバウンドシュートなども決まり、3クォーターを終え47-42と逆転する。その後、4クォーターでは一時再逆転される場面もあったが、安東のリング下、新井の3ポイントシュートなどで再々逆転し、そのまま試合終了。通算成績は2勝1敗となり八王子学園八王子と並んだが、直接対決で勝っている実践学園が1位通過となった。実践学園は昨年のウインターカップ、今年のインターハイ共に新型コロナウイルス感染症ルールのため途中棄権。今度のウインターカップでは、その悔しい思いをぶつけて躍動するはずだ。

そして國學院久我山×東海大菅生の対戦は、國學院久我山が77-70で勝利。前半は東海大菅生が39-35でリードしていたが、後半、國學院久我山が宇津木雅樹の2本のディープスリー、柳田大斗のポストプレーなどで逆転すると、その後も末次琉良、大柳亮太、宇津木、鴫原樹生らが加点。追撃してくる東海大菅生を振り切った。これで、國學院久我山と東海大菅生は通算1勝2敗で並んだが、直接対決で勝っている國學院久我山が3位となりウインターカップ出場権を獲得した。

女子は、明星学園、東京成徳大、八雲学園、実践学園の4校による決勝リーグが行われ、3戦全勝したのは明星学園。明星学園は手堅いディフェンスをベースに、攻めては2人の留学生、アディクベ・エスター(185㎝)とアダム・アフォディア(193㎝)がインサイドで高さを生かしたプレーを見せれば、外からは酒井杏佳が正確な3ポイントシュートを射抜いていく。また、菅野響や池田凛の鋭いリングへのアタック、梅村成理のジャンプシュートなどでも効果的に得点。夏のインターハイ準々決勝・対京都精華学園戦では留学生2人がファウルアウトした後に得点が伸びなかったが、それを反省点とし、冬に向けて得点のバリエーションを増やしてきた成果を見せての1位通過となった。

写真提供:東京都バスケットボール協会

その明星学園に続き、2勝1敗で2位となったのが東京成徳大だ。インターハイ予選決勝リーグでは明星学園、八雲学園に敗れて全国大会出場は叶わなかったが、今回は八雲学園、実践学園に勝利。ポイントガードの高山茉夕を中心に素早くパスを回すパッシングゲームを展開し、佐坂光咲、古谷早紀、尾﨑理咲、高実子わこ、天野希咲、山内彩加などコートに出てきた選手がしっかりとそれぞれの持ち味を発揮。昨年は先輩たちが同じようにタイムシェアをし、フレッシュな状態でコートに入るスタイルでウインターカップ準優勝という好成績を残しているが、今年のメンバーもチーム全員で冬の舞台に挑む。

写真提供:東京都バスケットボール協会

そして通算1勝2敗で、最後の3枠目に滑り込んだのが八雲学園。ミドルレンジからロングレンジまで幅広くシュートを決められる選手がそろっており、久米田琉菜、藪未奈海、山田優歩、三浦向日葵原英未のシュート力は相手にとっては脅威。リズム良く入り出すとどんどん得点を重ねていくので、ウインターカップでもリズムをつかむと怖い存在になるだろう。

写真提供:東京都バスケットボール協会

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